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コラム Vol.8:なぜ、イタリアンスクーターが面白いのか?

イタリアンスクーターの魅力

コラム Vol.8:なぜ、イタリアンスクーターが面白いのか?

当WEBサイトをご覧になっている方は、少なからずイタリアのスクーターにご興味があるセンスの良い方々とお察しいたします。そうです、イタリア車は、どれも個性的でセンス溢れる車両が多く、国産車では味わえない魅力が堪能できるのです。

そのイタリア車の魅力とは、まず第一に美しいデザインにあります。 これに対し最近の国産スクーターはアジア車の低価格車に対抗すべく、価格を下げた車両をメインに展開しているように感じます。国産は車両コストを下げるためにデザイン面などにあまりお金を掛けていないように見受けられます。

日本の現状は、いい物を作りたいデザイナーよりも、安い物を供給したいマネージャーの方が権力が強いのだと思います(おそらく、日本にも優れたデザイナーが居ると思いますが、なかなか力が発揮できる場が無いのでしょう・・・)。

一方イタリアはご存知の通りすぐれた工業デザイン(プロダクツデザイン)を多く輩出している国です。良い製品を作り出すためには生産コストを気にして駄作を作るより、多少の生産コストが上がってもいいものを作りたいという意気込みが感じられ、いたるところにこだわりを感じます。モノ作りを大切にする職人気質みたいものを感じます。

日本も昔は優れた工芸品・芸術品をつくっていた

日本にも昔からすぐれた工芸品や芸術品が各地にあります。おそらく手先の器用さや芸術センスにおいては、日本人の感性は世界的に見ても優れていると思っています。その製品にはどれも心を込めたデザインが存在していったと思います。しかし時は流れ、戦後の復興期に生産性や安さ、利潤の追求が工業製品の一番の目的となってしまい、そこには「味わい」や「遊び」を楽しむ心がいつのまにか眠ってしまったのではないかと思います。

日本人のDNAには優れた工業デザインを認める(感知する)アンテナがある

おそらくイタリアンスクーターに魅力を感じるセンスの良い方は、もともと日本人が持っている「良い物を感じるアンテナ」が目覚めてきた方ではないでしょうか。様々な工業製品において日本人はイタリア好きと言われていますが、それは優れたデザインを輩出しているイタリアの製品を「良い物」と感じるだけの「良い物を見極める能力」が日本人の中にあるからだと思います。

日本のビッグスクーターの個性とイタリアンスクーターの個性

イタリア ローマにて

今日の国内でのビッグスクーターの流行は、バーハンドル、ローダウン、カスタムペイント、など外装のカスタムが流行しています。個性が薄いと言われる国産車両に自分なりのカスタムを施して楽しむことが一般的となっています。確かに個性は演出されていますが、イタリアンスクーターの個性とは、相反していると感じます。

これはあくまでも私個人の見解で、国産のカスタムを否定するものでは有りませんが、国産車のカスタムには私は「品」を感じないのです。そしてイタリアンスクーターには「センス」を感じるのです。

同じ「個性」をアピールしているものですが、受け止め方はそれぞれ大きく異なっていると思います(おそらく、私には国産カスタムをかっこいいと思うアンテナが無いのでしょう)。

日本とイタリアのビッグスクーターの発展過程の相違

これまた個人的な意見ですが、おそらく日本とイタリアでは、スクーターの進化の過程が異なっているのではないでしょうか。日本のビッグスクーターは50ccの便利なスクーターが出発点で、排気量が大きくなるとともに現在のビッグスクーターになったのではないかと思います。

日本のスクーターが「便利に移動する」ことが一番の目的に作られているのに対し、イタリアンスクーターはモーターサイクル/オートバイのオートマチック化という要素が大きいと思います。ですので、スポーツ的要素が多く含まれていて、「楽しく乗る」ことが一番の目的だと思います。だからイタリアンスクーターは乗るとワクワクさせる乗り物が多いのでしょう。

だからイタリアンスクーターは面白い乗り物

イタリア ローマにて

日本人が本質的に持っている優れた工業製品を良いと感じる感性と、乗ること自体が楽しくなる乗り物。 この2点が重なり会ったところにイタリアンスクーターが存在しています。
だから日本人にとってイタリアンスクーターは面白く・楽しく・魅力的な乗り物に感じるのでしょう。


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