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コラム Vol.10:ちょっと一息、イタリアンスクーター雑感

輸入スクーター/バイク専門店という仕事柄、イタリアの様々なスクーターやスクーター業界人に接する機会が多いのですが、今回はそんなイタリアンスクーターやイタリア二輪業界の人達と接して感じた、日本とのスクーター文化の違いなどの雑感をまとめてみました。

同じスクーターといえど日本とイタリアでは、スクーターをとりまく社会的状況や、人々のスクーターへの思いなど、いろいろ異なっていることを感じていただければ幸いです。

ラージホイール スクーター

コラム Vol.10:ちょっと一息、イタリアンスクーター雑感 イタリアでは中世の街並みが現代にも継承されていて、美しい市街地を形成しています。建物だけではなく、道路も中世の馬車を利用していた当時の石畳が街中に多く残っています。それゆえ道路の表面は石でゴツゴツしていて、スクーターのタイヤサイズが大きく走行性に影響してきます。

タイヤ径が大きい方が走行安定性が増し、ハンドルがとられにくく安心して走行できるので、アプリリア スカラベオ200マラグーティ パスワード250ieなど、イタリアンスクーターには15インチ以上のホイールを搭載したラージホイールモデルが多いのです。日本の道路は世界的に見ても舗装の状態が良いほうですが、それでもコンクリートの割れ目や小さな障害物に乗り上げたときなどに、ラージホイールの安定感を実感することができます。


充実した125ccクラス

ジレラ ランナー VX125 RST 日本では原付2種に区分される125ccクラス、輸入車は多くのラインナップを揃えているのに対し、国産車は意外と車種が少ないクラスになります。これは免許制度が大きく関与しています。イタリアでは普通自動車の免許が有れば125ccクラスまで乗ることができます。ジレラ ランナー VX125 RSTのような俊足スポーツスクーターでさえも日本でいうと50ccの原付クラスの感覚になります。

ユーザー層が多ければ必然的に様々なメーカーから多様なモデルが発売されますので、ラインアップ的にも125ccクラスは充実することになります。


イタリアでは50ccでも2人乗りOK

マラグーティ F12ファントム50 イタリアでは50ccクラスは、ある年齢が過ぎれば講習を受ければ乗れるとのこと。また、申請や年齢条件も有りますが50ccでも2人乗りが可能になります。

ですのでイタリアの50ccスクーターは2人乗りも可能な様に造られ、タンデムステップも装備しています。マラグーティ F12ファントム50のように大きくゆったりとしたボディーにしっかりとした足回りも備えているので、日本においても大柄な人にはピッタリの50ccスクーターとも言えるでしょう。

イタリアンスクーターのシート位置が若干高い理由

ジレラ ネクサス250ie イタリアンスクーターはシートが若干高く設計されています。特にイタリア人が背が高いわけではなく、足が長いわけでもありません。体格的にも日本人とあまり変わりません。インターネットで検索してみると、日本人の平均身長171cm、イタリア人の平均身長174cmと出ています。それではなぜイタリアンスクーターはシートが若干高いのでしょうか?

それはジレラ ネクサス250 ieのようにシートを高くすることにより、重心を高くしてコーナリング性能を上げるためなのです。日本車は交差点を曲がるときにハンドルをグイっと曲げる感じですが、シート位置の高いイタリアンスクーターは体重移動でスムーズに曲がれる感じです。


また、視点の位置も高くなることにより視野も広がります。あるイタリアのメーカーの人曰く「お尻を少し前に出せばシート形状が細くなっているので十分に足が付くし、車両も軽いから問題はない」とのことです。

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